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2014年12月 9日 (火)

「より悪くない方」という政治選択基準の当否

大学生1年のとき、ゼミの指導教授が、「政治というのは、Less worthで良いのだ。best  を求めると悪い結果を招く」と言っていました。

若かった私は、「つまんない教授だなあ。理想をもとめないと意味が無いではないか」と思ったものです。でも、私も齢50をすぎる頃から、「より悪くない方を選ぶ」のは懸命な策だと理解するようになりました。
先日、東京新聞のコラムで、山口二郎教授が、「鼻をつまんで投票を」って書いていました。

自民党が圧勝する情勢の中で、嫌いな政党であっても、よりマシな政党に投票しようという呼びかけです。要するに、民主党ブレーンの山口教授は、「気にくわなくても、よりマシな民主党にいれてね」っていう意味なのでしょう。
もっとも民主党がよりマシかどうかが問題なのですが。
民主党の海江田党首がテレビ演説で「消費増税反対」とか「集団的自衛権の閣議決定撤回」とか言っても、どうしても「よく言うよ。野田政権のときに民主党が賛成したのに。」と思ってしまうので、よりマシとも思えない。

民主党が人気をとりもどすには民主党政権のふがいなさを忘れるだけの年月が必要なんでしょう。時間が解決するのを待つしかないのかもしれません。
でも「よりマシ」でなく、「より悪くない」の基準で考えると民主党は選択対象に含まれます。
そこで、主な選択肢は、民主党、又は維新の党、あるいは共産党かということになります。他に、次世代の党とか社民党とかありますが、候補者が少ないので検討対象外とします(他意はありませんので、あしからず)。
小選挙区制では比例区とちがって共産党は絶対に死票になりますので選択対象外。選択肢としては、民主党、あるいは維新の党ということになります。
「自民党か、維新の党か」という選択肢になると、私にとっては悩ましい正に究極の選択です。
私個人は、維新の党の橋下代表について「あまりに品性を欠く、最悪なポピュリスト政治家」と思っていますので、彼だけには国会や国政に対する影響力を持たせたくないと心底思っています。
そうなると、「より悪くない方」という基準で考えると、まだ自民党のほうがマシに思えてしまうので困っています。

維新の党でなく、自民党に入れるしかない? 
うーん。死票覚悟で共産党に入れるしかない? 
より悪くない方を選択するのも難しいですな。

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