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2013年7月16日 (火)

日本IBM型解雇と日本の労働法

■ロイター通信記事

ロイター通信が日本IBM解雇事件について報道していました。昨晩、知りました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130712-00000035-reut-bus_all

東京 12日 ロイター] - IBM<IBM.N>日本法人にとって56年ぶりの外国人社長となったドイツ人のマーティン・イェッター氏は昨年、日本に赴任する際、ある決意を固めていた。

社員には自分の業績に責任を持たせる──。会社への具体的な貢献度を社員評価の尺度とする多くの欧米企業にとっては、当たり前ともいえる考え方だ。同氏はIBMに27年間務め、多国籍企業のあり方を熟知したベテラン社員でもある。しかし、その「常識的」な労務政策は、先進国である日本で大きな壁にぶちあたった。

イェッター氏が社長に就任して以降、同社は業績が振るわないと判断した日本IBMの社員を相次いで解雇した。そして現在、同社はその雇用契約の破棄が不当だったとして訴えられ、やっかいな裁判対応を余儀なくされている。

<アベノミクスに無視できない影響>
この裁判で影響をうけるのは、同社のみにとどまらない。日本で企業は果たしてどこまで容易に社員をリストラできるのか。外国企業だけでなく、国際競争力の立て直しが急務になっている多くの日本企業にも共通する問題だ。その答えを示唆するこの裁判の行方は、日本の伝統的な労使慣行を変え、日本再生を実現する歯車にしようという安倍晋三政権にとっても、無視できない意味を持つ。



■事件の本質を突く

私とは真逆な見解ですが、この事件の本質を言い当てていると思います。


記者との見解の違いは、20年以上、普通に勤務してきた労働者が企業の一方的人事評価、しかも相対評価で下位にランクされたからといって、能力不足で解雇されるのは、我々の感覚では客観的合理的な理由もなく、社会通念上相当でも無いということです。

しかも、イエッター社長が就任してから、30人もの中高年正社員が解雇された。日本IBMは経常利益は黒字なのです。

■日本の労働法とアメリカ解雇思想の衝突?
このような解雇は、アメリカでは自由かもしれません。しかし、ヨーロッパ諸国で同様に支持されるかは疑問です(よく知りませんが)。少なくとも日本では許容されない。

また、正社員を解雇しやすくすることが、経済成長に合致するという「信念」「確信」があるようですが、労働者の解雇を容易にして、経済成長を遂げるという考え方は、根拠薄弱と思います。

19世紀的な資本主義の復活は、より大きな社会不安と経済の低迷をもたらすと思います。これが、過去の歴史の教訓なのではないでしょうか。

そのような社会の行くつく先は、「妖怪」が再登場する社会でしょう。その「妖怪」がファシズムになか、労働運動の盛り上がりになるのか。(日本では前者のような気がします。)

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