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2013年5月11日 (土)

福島第1原発 派遣法違反

■派遣法違反として改善命令

長崎労働局は、福島第1原発の事故収束作業に述べ510人を超える作業員を違法に派遣していたとして、大和エンジニアリングサービスなど三社に労働者派遣事業改善命令を行った。


昨日、記者会見をしたところ、各紙で報道されました。

東京新聞

朝日新聞


厚労省は、4月26日にプレスリリースしており、ウェブに公表しています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000030vds-att/2r98520000030vf9.pdf

このプレスリリースでは、「福島県内の就業場所において」と書かれており、その就業場所が福島第1原子力発電所であることは書かれていません。これでは分かりませんよね。
この件の詳細は、次のブログで書いた事件です。

■処分理由
処分理由の概要は次のとおりです。

(1) 労働者派遣法4条3項違反であり、派遣を禁止されている建設業務である配管工事の業務に従事させたこと
(2) 職安法44条違反の違法な労働者供給を行ったこと
この福島第1原発の作業について、長崎労働局は、建設業務である配管工事と認定しています。

労働局が、福島第1原発の延べ510人もの労働者が違法派遣で働いていることを認定して、企業名を公表して、改善命令を出したことは画期的だと思います。現在でも、福島原発での違法派遣が蔓延していることでしょう。

■廃炉作業は、建設業務であり、派遣禁止業務にあたる

配管工事といっても、福島第1原発原子炉建屋内での事故収束作業の一環としての配管工事ですから、事故収束作業も廃炉作業も建設業務だということです。

建設業務は派遣禁止業務なので、福島第1原発の廃炉作業のほとんどが建設業務として派遣労働者を受け入れることはできないことになります。

派遣として働かせるのではなく、せめて二次下請けの直接雇用として作業に当たらせることが必要になると思います。

■発注者である東京電力の責任は

また、これが建設業務である以上、労働者安全衛生法31条1項の特定事業に該当し、発注者である東京電力は、労働者の安全について発注者責任を負うことになります。
ところが、厚労省は、労働弁護団の申し入れに対して、次のように回答しています。

「安衛法31条は、注文者が自ら工事を行うということが要件となっており、福島原発での東京電力の作業は、設計監理はしているが、施工管理をしていないと聞いているから同条は適用できない」
東京電力が本当に設計監理のみでしょうか? 東京電力の監督者が、配管工事などを現場で下請の監督とともに施工管理しているのではないでしょうか。

■東京労働局の判断は

大和エンジニアリングサービスの上位の企業(日栄動力)についても派遣法違反等で申告をしているのですが、東京労働局の判断はまだ出ていません。

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