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2013年5月29日 (水)

花はどこへいった

■NHKのBSで「花はどこへいった」(Where have all the flowers gone?

「ハイビジョンスペシャル 世紀を刻んだ歌 花はどこへいった 〜静かなる祈りの反戦歌〜」


2013年5月28日にBSで放送されたものを録画して見ました。元々は2000年に放送されたそうです。

この番組内容は次に紹介されています。
■番組の中で印象に残った言葉
正確でないが、いくつか次のような言葉が印象に残った。
「ピート・シーガーが1番から3番をつくって、その後、別の人が4番、5番をつくって、1番にもどる構造にして完成したのがこの曲。これについて、ピート・シーガーは「僕がつくってジョーンが4番、5番をつくった。みんなで付け足して完成させていく。これからの世界はそのような世界になると思う」
「この歌は植物の種のような歌で、普段はあまり歌われないが、戦争や困難の世の中になると、みんなの口から歌われるようになる。人々のなかに根をはって、何かのときに成長してくる」
「戦争があるかぎり、この歌なくならない。この歌がなくなるのは戦争がなくなったとき。それは永遠にこない」
 

また日本でも、この歌が歌われる日が近づいているように思えます。

■ベトナム反戦

中学生の頃、この歌や、ボブディランやジョーン・ヴァエズの「風に吹かれて」をラジオで聞いた。ベトナム反戦運動の時代でした。

カタリーナ・ピッドがリメハンメル冬季オリンピックのフィギュアスケートで、この曲で氷上で舞ったのも当時、印象に残った。

この番組を見て、そこに深い意味があったことがわかりました。

■ピート・シーガー

フォクークシンガーで有名なのは知っていましたが、アメリカの労働運動、公民権運動、反戦運動に深く関わっていたとは知りませんでした。マッカーシーの赤狩りの対象にもなっていたのですね。アメリカ人って、こんな人がいますね。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ピート・シーガー

6月6日午前0時45分に再放送されるそうです。

NHKスペシャルの「キャパの戦場の一枚」も素晴らしかった。
こういう番組を時々つくるから受信料の支払いも無駄でないと思います。

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2013年5月11日 (土)

福島第1原発 派遣法違反

■派遣法違反として改善命令

長崎労働局は、福島第1原発の事故収束作業に述べ510人を超える作業員を違法に派遣していたとして、大和エンジニアリングサービスなど三社に労働者派遣事業改善命令を行った。


昨日、記者会見をしたところ、各紙で報道されました。

東京新聞

朝日新聞


厚労省は、4月26日にプレスリリースしており、ウェブに公表しています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000030vds-att/2r98520000030vf9.pdf

このプレスリリースでは、「福島県内の就業場所において」と書かれており、その就業場所が福島第1原子力発電所であることは書かれていません。これでは分かりませんよね。
この件の詳細は、次のブログで書いた事件です。

■処分理由
処分理由の概要は次のとおりです。

(1) 労働者派遣法4条3項違反であり、派遣を禁止されている建設業務である配管工事の業務に従事させたこと
(2) 職安法44条違反の違法な労働者供給を行ったこと
この福島第1原発の作業について、長崎労働局は、建設業務である配管工事と認定しています。

労働局が、福島第1原発の延べ510人もの労働者が違法派遣で働いていることを認定して、企業名を公表して、改善命令を出したことは画期的だと思います。現在でも、福島原発での違法派遣が蔓延していることでしょう。

■廃炉作業は、建設業務であり、派遣禁止業務にあたる

配管工事といっても、福島第1原発原子炉建屋内での事故収束作業の一環としての配管工事ですから、事故収束作業も廃炉作業も建設業務だということです。

建設業務は派遣禁止業務なので、福島第1原発の廃炉作業のほとんどが建設業務として派遣労働者を受け入れることはできないことになります。

派遣として働かせるのではなく、せめて二次下請けの直接雇用として作業に当たらせることが必要になると思います。

■発注者である東京電力の責任は

また、これが建設業務である以上、労働者安全衛生法31条1項の特定事業に該当し、発注者である東京電力は、労働者の安全について発注者責任を負うことになります。
ところが、厚労省は、労働弁護団の申し入れに対して、次のように回答しています。

「安衛法31条は、注文者が自ら工事を行うということが要件となっており、福島原発での東京電力の作業は、設計監理はしているが、施工管理をしていないと聞いているから同条は適用できない」
東京電力が本当に設計監理のみでしょうか? 東京電力の監督者が、配管工事などを現場で下請の監督とともに施工管理しているのではないでしょうか。

■東京労働局の判断は

大和エンジニアリングサービスの上位の企業(日栄動力)についても派遣法違反等で申告をしているのですが、東京労働局の判断はまだ出ていません。

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2013年5月 5日 (日)

限定型正社員の狙いは、やはり解雇ルール緩和策

■ジョブ型正社員(限定型正社員)
 勤務地や職務を限定、あるいは労働時間を限定した(短時間や残業無し)無期労働契約を締結した労働者を限定型正社員と言う。今までの無限定正社員(24時間戦える企業戦士)とは異なる人事ルール(解雇ルールを含め)を作ろうということうです。
 政府の規制改革会議の雇用ワーキンググループの座長であり、オピニオンリーダーである鶴光太郎慶応大学教授は、このジョブ型正社員を普及・定着する必要性について、次のように述べています。
 一つ、非正社員の雇用安定
   有期から無期への転換をより容易にし、雇用の安定を高める
  二つ、ファミリーフレンドリーでワークライフバランスが達成できる働き方の促進
   勤務地限定型や労働時間限定型をライフスタイルに応じて選択する
 三つ、女性の積極的活用
   無限定正社員は、特に既婚女性にとっては不利。地域限定、労働時間限定型   の正社員は女性にとって活躍の場となる。
 この一つ一つをとらえれば、とても良いことのようです。マスコミや一般国民には耳当たりの良いお話です。
■ジョブ型正社員の人事ルール
 鶴教授は、具体的には、就業規則や労働契約でジョブ型正社員と無限定正社員を明確に区別して規定することとし、人事処遇上のルールを変えると言います。賃金は無限定正社員より安くなります。それ以上に解雇のルールを次のように変えるというのです。
○ ジョブ型正社員については、事業所閉鎖、事業や業務縮小などジョブが消失した場合を解雇事由に加える。具体的には、就業規則に「就業の場所及び従事すべき業務が消失したこと」を追加することを確認する。
○ ジョブ型正社員に対する解雇について、客観的合理性や社会的相当性のルールを策定する。立法事項とするのが難しければ解釈通達などで明文化する。
 現状でも、実際の就業規則には、「事業所閉鎖や事業縮小の場合には解雇できる」ことは書かれています。現行労働契約法では、このような事由が就業規則に定められていても、労契法16条を根拠として判例の整理解雇法理が適用され、解雇回避努力などを使用者が尽くさなければ、解雇は無効です。
 ところが、鶴教授は、上記の整理解雇判例法理が適用されるのは、無限定正社員だけであり、ジョブ型正社員には整理解雇の法理は適用されないということを主張しているのです。これは解雇の規制を緩和することにほかなりません。

■日本経団連のジョブ型正社員構想
 このようなジョブ型正社員制度を立法化すべきとするのが日本経団連です。


 日本経団連は、政府の雇用の規制改革に向けて、本年4月16日に発表した「労働者の活躍と企業の成長を促す労働法制」という文書です。経営の本流は、長谷川武田薬品社長の与太話のようなトンデモ解雇自由論ではなく、こちらの日本経団連です。
 日本経団連は、労働時間法制の規制緩和だけでなく、勤務地・職種限定契約における使用者の雇用保障責任ルールの緩和を求めています。
特定の勤務地ないし職種が消滅すれば契約が終了する旨を労働協約、就業規則、個別契約で定めた場合には、当該勤務地ないし職種が消滅した事実をもって契約を終了しても、解雇権濫用法理がそのまま当たらないことを法定すべきである。」

 現状では、勤務地の事業所が閉鎖されたとしても、また職務がなくなったとしても、配転の可能性を検討しなければ解雇はできません。例えば、照明器具組立という職務(ジョブ)がなくなっても、携帯電話組立などの他の職務(ジョブ)への配置転換、解雇回避努力が当然求められます。
 とろこが、就業規則や労働契約で、あなたの仕事(職務)は照明器具組立てだと指定されて、労働者が同意させられたら、その後、照明器具組立の職務がなくなったら、他の職務への配置転換などの解雇回避努力を尽くさなくても解雇が有効となるということです。
 ヨーロッパでは、職務やジョブは社会的ルール(産別労働協約など)として確立しているのでしょうが、日本では、企業の就業規則や個別労働契約で企業が実質的に一方的に決めることになってしまうでしょう。その意味で、ジョブ型正社員は胡散臭いのです。
■無限定型正社員ってありか?
 メンバーシップ正社員って無限定・無定量に働く義務があるのか?あるわけないじゃん。と思う。

 そもそもジョブ型正社員つまり限定型正社員と無限定型正社員という区別自体が間違っていると思います。正社員であれば、【無条件に】、配転に応じる義務があり、【無限定に】残業に応じる義務があるという前提が間違っている。無限定正社員は、いわゆる「企業戦士」、「24時間戦え」という正社員像です。これはバブルの頃にはやったCMのもじりです。ブラック企業で生き残るには、このブラック企業戦士になるしかないでしょう。
 その結果、過労死やメンタルヘルスの障害に悩む労働者が目立つようになったのです。ワークライフバランスやファミリーフレンドリーな働き方は、メンバーシップ型正社員であろうと、ジョブ型正社員であろうと、すべての労働者が求めるものです。
 人間らしく働く権利、ディーセントワークは憲法の生存権を基礎とした労働者の権利です。ジョブ型正社員などを持ち出すことなく、メンバーシップであろうとなかろうと正社員・非正規社員すべてを無限定・無定量な労働(恒常的長時間残業)から解放して企業の雇用量を増大させるワークシェアリングの道こそ、すべての労働組合が追求すべきでしょう。
■労働弁護団の集会案内
ということで、労働弁護団は下記のとおり5月15日に労働規制緩和に反対する集会を持ちます。大阪市立大学の根本到教授には、ヨーロッパやドイツの法制も話してもらう予定です。
多くの方のご参加をお待ちしています。

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「民族憎悪の扇動の罪」

「民族憎悪の扇動の罪」という刑罰がイタリアにはあるんですね。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20130503-OYT1T00471.htm

<○○人や○○民族を殺せ!><出て行け!>などと叫んでデモする人と組織は、イタリアでは「民族憎悪の扇動」罪違反として処罰されることになります。

もっとも、日本でも西大久保などの韓国・朝鮮人が経営する店舗が多いところで、多衆の人間が声をそろえて、韓国人や朝鮮人などの生命・身体・財産を危害を加えるような大音量の発言(シュプレヒコールとか)やプラカードを掲げた場合には、刑法の脅迫罪や威力業務妨害罪が成立するようにと思えますが。

このような言動を「民族憎悪の扇動の罪」という犯罪類型を日本で立法化することが、憲法上許されるかは賛否両論のあるところです。私は消極派です。

憲法論としては、現実に生命・身体・財産への危害を加えることを扇動するような言動(現在かつ明白な危険テストを経て)は、刑法により厳正に処罰する。ただし、それに至らない人種偏見・民族差別などの言動は、良識による批判と言動によって淘汰するべし。これが正論でしょう。

ということで、人種や民族への憎悪を煽るデモが表現の自由で保障される以上、それを批判するデモも批判的言論も表現の自由で許容されます。

ちなみに、「在特会」が、レイシストとして決めつけられて人権を侵害されたとして、日弁連に人権救済申立をしたようです。

http://www.asahi.com/national/update/0426/TKY201304260220.html

ひょっとしたら、在特会の方々は、自ら人権救済申立をする以上、基本的人権保障の重要さに気がつき、今後は、相手の在日外国人の人権をも尊重するようになるのかもしれません。


日弁連人権擁護委員会には、速やかに格調の高い、毅然とした判断を示して欲しいものです。

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