親米右翼政党と反米右翼政党、そして自民・公明・民主の大連立でしょうな
■親米右翼 安倍晋三「自民党」総裁
自民党の公約は、「憲法改正により自衛隊を防衛軍として位置づけます」と明記あいています。安倍自民党総裁は、民主党のマニフェストと違って、できることを挙げたと述べていますから、本気なんでしょう。
■安倍総裁と野田首相の「国防軍」論争(?)
憲法改正して自衛隊を国防軍にと述べた安倍総裁に対して、野田首相は、「すぐにできないことを言うな」と批判。この批判が、「すぐにできもしないくせに」というので野田首相の本音があらわれています。つまり、自衛隊を国防軍にするという方向性には反対していないのですから。
■反米右翼 石原慎太郎「日本維新の会」代表
石原慎太郎氏が昔から「Noと言える日本」など反米を訴えていました。また、日本維新の会の代表に就任してからも、日本が「米国の妾」であることに悲憤慷慨(この点は私も同感ですが)。
さらに、石原慎太郎代表は一貫した「核武装論者」です。しかも、女性蔑視や人種差別発言も多く、どこから見ても、立派な「右翼民族主義者」であり、「極右」政治家です。現憲法の有効性を否定して「破棄すべき」との立場にたっていますからね(三島由紀夫ばりのクーデター思想です)。世界中に立派に「極右民族主義者」として名前を売っている政治家です。いわば、フランスの極右・国民戦線のル・ペン党首や、オーストリアの極右・自由党のハイダー党首なみでしょう。
衆議院選挙で「日本維新の会」が躍進すれば(躍進しそうです)、世界的に「いよいよ日本に極右民族主義政党の登場」と報道されることでしょう。
橋下大阪市長は、「石原慎太郎を総理大臣にしたい」と述べていましたが、本気なのかしら(この人は、どこまで考えて発言しているのか分からへん人や)。
石原慎太郎を支持する人は、本当に中国と尖閣諸島で軍事衝突も辞さないつもりなのでしょうか。石原総理でなくとも、あと3~5年、10年以内に、尖閣諸島での日本と中国の武力衝突は十分ありうる。なお、この可能性を考えて、いわゆる護憲派も安全保障政策を提案し対策をたてるべきでしょう。
石原日本維新の会が躍進して、石原総理が実現したら、この暴走老人は「かっとなったら何するか分からない」傾向がありますから、突発的な軍事衝突がおきるかもしれない。中国を無思慮にあれだけ刺激し、結果的に日本が経済的に大打撃を受けたのは石原氏のおかげです。(もっとも、中国を挑発して、日本の世論を右傾化させたということまで、彼は計算していたのでしょうか? そこまで考えていたとは思えないけど。)
そこで、米国と日本の財界は、石原慎太郎を総理大臣や政権入りには反対すると思います。自民党や公明党は、石原慎太郎代表の日本維新の会と連立しない(できない)のではないでしょうか。これは参議院での政党の議席から見ても言えそうです。
■衆議院選挙後は、自民・公明・民主党の大連立へ
衆議院選挙では、第1党が自民党であることは間違いありません。民主党は壊滅的打撃を受けることも間違いない。日本維新の会が公明党の上回る勢力になるかもしれません。
しかし、参議院では、自民党(83議席)と公明党(19議席)だけでは過半数(122議席)には20議席余りも達しません。衆議院の選挙がどうなろうと、参議院の第三極の議席は、日本維新の会+たちあがれ(7議席)、みんなの党(8議席)と連立しても、過半数には届きま
せん。
参議院との「ねじれ」を解消しない限り、自民党も、結局、何も政策を進められません(それで、安倍晋三総理は、追い詰められて退陣したんだから)。民主党は、これを睨んで、第三極の勢いを削ぎ、なんとか参議院での議席数を梃子に、選挙後に自公民連立に持ち込もうと考えているはずです。
この三党連立をやりやすくするために、民主党執行部は、TPP賛成を党首が一方的に決定し、脱原発を薄める政策をとり、これに反対する議員を離党させていると見て良いでしょう。
■本格的な右翼政権(第2次安倍政権)の誕生へ
とはいえ、岸信介内閣以来の、本格的な右翼政権が誕生することになります(第1次安倍晋三内閣よりも右翼的)。外交や安全保障が右翼的で、経済や雇用・社会保障分野で、新自由主義路線が大幅に復活しそうです。内政全般は権威主義的になるでしょう。
民主党政権下で不十分とはいえ、少し進んだ労働立法は、再び「冬の時代」を迎えることになるのでしょう。
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コメント
拝読しました。勝手ながら、引用しつつ、評価します。
「石原慎太郎代表は(中略)女性蔑視や人種差別発言も多く、どこから見ても、立派な「右翼民族主義者」であり、「極右」政治家です。(中略)世界中に立派に「極右民族主義者」として名前を売っている政治家です。いわば、フランスの極右・国民戦線のル・ペン党首や、オーストリアの極右・自由党のハイダー党首なみでしょう」→正当な見解です。
「米国と日本の財界は、石原慎太郎を総理大臣や政権入りには反対する」は鋭いご見解。
「参議院との「ねじれ」を解消しない限り、自民党も、結局、何も政策を進められません(それで、安倍晋三総理は、追い詰められて退陣した(以下略))」は、違うと思います。その時も、衆議院で自由民主+公明>3分の2だったはずですが。それにしても、選挙で負けた(得票でも)安倍さんが自由民主党総裁なのですから、自由民主党の人材不足は深刻だと思いました。
投稿: 清高 | 2012年11月24日 (土) 06時08分
本当に、こんな右翼政党になってしまった自民党に政権担当能力が残っていると国民は考えているんでしょうかね。情けない、の一言です。
自民の公約なんて、ネトウヨの書いた文章としか思えません。
「働く女性を応援し、選択的夫婦別姓に反対する」???
もう自己矛盾を通り過ぎて、馬鹿丸出しで、もう笑うしかないです。
まぁ、そこまで劣化した自民に勝てない、と言われる民主党も民主党ですが。
投稿: たまご | 2012年11月26日 (月) 14時10分
右翼右翼って何が右翼なんだよ(笑
そもそも右翼も左翼も日本は古来からどちらも皇室を中心に戦ってきたんだよ、倒幕派佐幕派とかね。
お前ら日本の文化自体を否定するんだろ?w
自民党が人材不足って笑ってしまうよw
民主党こそ人材不足そのものだろ(笑
昔ながらの日本に戻せば良いんだよ、夫婦別姓だって世の女性の大半が必要ないと言っているし、日本古来の家庭を守ってきた方法が男性の性に合わせるということなんだよ。
矛盾はよっぽど民主党の方が多いだろw
これからも日本人は古来の生き方に従って皇室を中心とした国づくりをしていかなければならないということだよ。
投稿: ようこ | 2012年11月27日 (火) 09時14分