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2011年6月30日 (木)

トンネルじん肺救済法案

■トンネルじん肺救済法案

トンネルじん肺訴訟は、国賠請求事件で東京地裁をはじめ5地裁で勝訴判決を得ました。2007年6月に国との間でトンネルじん肺防止についての合意書を締結し、粉じん許容濃度の見直し、エアラインマスクの検討などの改善を合意して決着しました。

他方、50社を超えるゼネコンとの間では、裁判所の和解ルールを合意して、今年5月27日には、東京地裁にて、ゼネコンは、法的責任を認め、被害者に真摯な謝意を表明して和解をしました。現在、あと260名の原告が全国12地裁で和解手続きをしています。

1997年以降、2200名を超えるトンネルじん肺被害者に対しての和解が成立しています。しかし、和解が成立するまでには、訴訟開始から2年の期間がかかっています。一人ひとりのトンネル建設工事場所、機関を認定して、ゼネコン各社の負担割合を決めているからです。症状に応じて、原告の賠償金額は決まっているので、この作業はもっぱらゼネコン側の負担割合を決めるためです。

この2年の間に亡くなる原告もいます。裁判で職歴の確定するには弁護士が関与しなければなりません。原告は、貴重な時間がなくなり、裁判の負担も大きい。

そこで、トンネルじん肺救済法にて、ゼネコンからお金を拠出させて基金を創設して、簡易迅速に補償を行う。それだけでなく、全国各地のトンネル建設工事を転々とするトンネル建設労働者の就労、職歴、健康、安全衛生教育を、会社の枠を超えて、一元的管理を行って、じん肺を予防するという法律が検討されています。

http://www.myrmt.info/archives/675

トンネルじん肺、救済基金で調整 民自公、法

Date:2011-06-24Author:adminCategory:社会ニュースComment:0

 民主、自民、公明3党は15日、トンネル工事で「じん肺」にかかった労働者らの救済に向け、ゼネコンなど企業の拠出により給付金支給のための基金を創設する方向で調整に入った。今国会中に議員立法を提出し、成立を目指す。ただ、企業側の反発に加え、民主党内にも慎重論があり、調整に時間がかかりそうだ。

この基金には、衆参国会議員580名の賛同署名を得ています。民主党、自民党、公明党、共産党、社民党にも議員連盟や、プロジェクトチームがあり、積極的に賛同してもらっています。ところが、日本建設業連合会が、6月22日反対の決議をあげたのです。

■基金に反対するゼネコン

http://www.decn.co.jp/decn/modules/dailynews/news.php/?storyid=201106230104001

日建連/じん肺基金創設に反対/民主PTが法案要項、工事受注での資金拠出盛る

 日本建設業連合会(日建連)は、民主党の「トンネルじん肺救済法プロジェクトチーム(PT)」が、トンネル工事のじん肺被害者を救済するため新たな基金の創設を盛り込んだ新法の要綱案をまとめたのに対し、反対する方針を表明した。22日の理事会で決定した。
 PTが21日の会合でまとめた「トンネルじん肺救済法案要綱(案)」には、新規の工事受注者が資金を拠出する基金の創設などが盛り込まれている。これに対し日建連は、過去の工事による被害者は、その工事を実施した企業の負担によって救済するべきだと指摘。無関係の企業が基金に拠出することは受け入れ難いと主張している。
 さらに、トンネル工事で建設会社は国のガイドラインなどに沿って適正に粉じん対策を講じており、そうした状況下でじん肺被害者が発生した場合は国が救済を行うべきだとの考えも示した。加えて、被害者の迅速な救済が望ましいものの、就労履歴などが明確でないケースもあり、裁判所による和解スキームが不可欠だとも指摘。信頼性の面からも、裁判所の厳格な判断に沿って和解を進めるべきだとした。日建連は、21日のPTの会合でヒアリングを受けた際にも、基金の創設を受け入れるのは難しいとの意向を表明している。

ゼネコンは今後も裁判で決着するつもりなのでしょうか。でも、基金法案は補償金は訴訟上の和解基準の6割です。これにもろもろの訴訟対応費用を抑制できることを考えれば、基金による会社負担は軽くなるはずです。

他方で、トンネルじん肺の被害者にとっては、補償金は少なくなるが、訴訟をせずに簡易迅速に救済が受けられます。ゼネコンの役員が、この救済法案にあくまで反対すれば、かえって会社に大きな負担をかけることになるのではないでしょうか。

今も苦しむ被害者を早期に救済し、就労や健康管理を一元的に管理する法案を早期に成立させて、じん肺の根絶に踏み切るべきでしょう。

今は第3陣訴訟が全国12地裁で約260名が訴訟をしています。提訴してから3年経過しようとしていますが、まだ18名しか和解解決できていません。この間に亡くなった原告もいます。

また、基金ができなければ、今後も2~3年に一度300名近くの訴訟が延々と続いていくことになります。

国会議員(特に与党民主党議員)には、ゼネコンの不合理な反対を抑えて、救済法案の成立に尽力してもらいたいと思います。

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2011年6月29日 (水)

労働弁護団 北海道ブロック総会

今日は、札幌で労働弁護団北海道ブロック総会に出席しました。
東京の猛暑から逃れて、札幌の爽やかな風が気持ちよかったです。

労働弁護団の地域のブロック総会は、この数年、若手の弁護士が多数参加されており、活発な活動をしています。
今日も、各弁護士の事件報告が興味深かったです。

札幌の労働相談ホットラインから、個別労働紛争だけでなく、集団的労働紛争も相談があり、弁護士が関与しながら成果をあげています。

任期制の大学講師の雇い止め事件、パワハラの労災事件、ホテルの労働組合に対する不当労働行為事件、タクシー労働者の権利擁護活動、水産加工会社の研修生の解雇事件など多数でした。

若手とベテランの弁護士がいっしょになって事件活動をしています。

北海道だけでなく、各地で若手の弁護士が積極的に労働事件に参加しています。一昔前から見ると、大きく変わったと思います。

労働事件は、弁護士の業務拡大の対象として、多くの弁護士が関与しはじめています。「過払いの次は、残業代請求だ」という債務整理系の弁護士の話も聞きます。

労働弁護団の会員は、彼らと違って労働者の権利確立を常に念頭におき、個別労働紛争の「処理」だけに埋没せずに、常に労働者の団結と労働組合への結集、制度改革、立法課題に向けて役立てるという意識をもって、取り組むところが違うと思っています。

必要な場合には使用者と激しく戦い、裁判所との対決も辞さない。そのために、よりいっそうの勉強が必要です。
単なるマニュアル的知識ではなく、労働弁護士としのてスピリットが何かが問われているのでしょう。

そんなことを考えた北海道ブロック総会でした。

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2011年6月12日 (日)

月刊 法律のひろば 労働審判特集 と東大社研のアンケート調査

■法律のひろば


労働審判施行5年「法律のひろば」6月号で労働審判の特集が掲載されました。

http://shop.gyosei.jp/index.php?main_page=product_info&cPath=40_4071_404071001&products_id=7094

私も、労働者側弁護士としての評価と課題を書いています。
裁判所の詳しい統計や東京地裁や奈良地裁の実際の運用が報告されています。

【特集:労働審判制度 開始からの5年間を振り返る】 ●労働審判制度の課題 -制度開始から5年を経て  /京都大学教授 村中孝史

●全国の労働審判事件の動向と課題
 /最高裁判所事務総局行政局第一課長兼第三課長 春名茂

●東京地方裁判所における労働審判の実施の現状と実務
 /東京地方裁判所民事第11部部総括判事 白石哲

●奈良地方裁判所における労働審判制度の運用状況
 /奈良地方裁判所判事 藤野美子

●使用者団体からみた労働審判制度
 /社団法人日本経済団体連合会労働法制本部長 田中秀明

●使用者側代理人からみた労働審判制度の意義と課題
 /弁護士(太田・石井法律事務所) 石井妙子

●労働審判制度充実に向けた連合の提言
 /日本労働組合総連合会総合労働局長 新谷信幸

●労働側代理人からみた労働審判制度の意義と課題
 /弁護士(東京法律事務所) 水口洋介

労働審判員用の書証を整備したほうが良いとの意見は労使とも共通のように思います。
傍聴の扱いについては、労使の意見はことなっています。私は、相談を担当した労働組合の担当者も柔軟に傍聴をしたほうが、適切に労働審判が運営できるという意見です。もちろん。


■裁判所、労使とも高評価

東大社会科学研究所が、労働審判の当事者アンケート結果の概要を速報していますが、ここからも利用者の多くは好意的に評価していることが分かります。

http://jww.iss.u-tokyo.ac.jp/roudou/pdf/sokuho.pdf


労働者側の満足度が約50%が高く、使用者側の満足度は約35%と低いです。
詳細は上記をご覧下さい。


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2011年6月 6日 (月)

2011年6月6日 国歌起立斉唱命令最高裁判決 少数意見付き 

■6月6日に最高裁第一小法廷判決

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20110606165018.pdf

5月30日の最高裁第二小法廷判決(http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20110530164923.pdf)に続いて、私たちが担当していた13名の嘱託採用拒否事件の最高裁判決第一小法廷で6月6日に言い渡されました。

多数意見(法廷意見)は、両者とも基本的には一緒です。細かな用語や言い回しまで一緒ですので、両小法廷で意見のすりあわせがあったことは間違いないでしょう。担当の最高裁調査官が同一人物なのです。

滝井元最高裁判事の本(「最高裁は変わったか」)によれば、最高裁の評議事件では担当調査官が合議に出席して最高裁判事たちの議論を聞いて、調査官が起案するのだそうです。

第三小法廷が、6月14日に八王子の中学校の起立斉唱命令に関する判決を言い渡します。これも弁論を開かないので、高裁敗訴が確定です。続いて第三小法廷は6月21日に広島の高校の懲戒処分事件の判決を言い渡します。

第一、第二、第三の各小法廷でつぎつぎと判決が言い渡されていますが、これは最高裁が全体として、この問題を決着させると意図的に、この時期に一斉に判決を言い渡していると思われます。最高裁の強い意志を感じます。大阪の君が代条例も影響しているのでしょうか。

■法廷意見

5月30日と6月6日判決の大筋は次のとおりです。

卒業式等における国歌斉唱の際の起立斉唱行為は、一般的、客観的に見て、これらの式典における慣例上の儀礼的な所作としての性質を有するものであるかり、かつ、そのような所作として外部からも認識されるものというべきである。したがって、…起立斉唱行為は、その性質から見て、上告人らの有する歴史観ないし世界観を否定することと不可分に結び付くものとはいえず、上告人らに対して上記国歌斉唱の際の起立斉唱行為を求めることを内容とする本件各職務命令は、上記の歴史観ないし世界観それ自体を否定するものということはできない。

また、上記国歌斉唱の際の起立斉唱行為は、その外部からの認識という点から見ても、特定の思想又はこれに反対する思想の表明として外部から認識されるものと評価することは困難であり、職務上の命令に従ってこのような行為が行われる場合には、上記のように評価することは一層困難である。

そうすると、本件各職務命令は、これらの観点において、個人の思想及び良心の自由を直ちに制約するものとは認めることはできない

以上は、ピアノ伴奏命令拒否事件最高裁判決のとおりです。次からは違います。

もっとも、上記国歌斉唱の際の起立斉唱行為は、一般的、客観的に見ても、国旗及び国歌に対する敬意の表明の要素を含む行為であるということができる。そうすると、自らの歴史観ないし世界観との関係で否定的な評価の対象となる「日の丸」や「君が代」に対して敬意を表明することは応じ難いと考える者が、これらに対する敬意の表明の要素を含む行為を求められることは、その行為が個人の歴史観ないし世界観に反する特定の思想の表明に係る行為うそのものではないとはいえ、個人の歴史観ないし世界観に由来する行動(敬意の表明の拒否)と異なる外部的行為(敬意の表明の要素を含む行為)を求められることとなる限りにおいて、その者の思想及び良心の自由にういて間接的な制約となる面は否定しがたい。

このような間接的な制約が許容されるか否かは、職務命令の目的及び内容並びにこれによってもたらされる上記の制約の態様等を総合的に衡量して、当該職務命令に上記の制約を許容し得る程度の必要性及び合理性が認められるか否かという観点から判断するのが相当である。

本件職務命令は、高等学校教育の目標や卒業式等の儀式的行事の意義、在り方等を定めた関係法令等の諸規定の趣旨に沿って、地方公務員の地位の性質及びその職務の公共性を踏まえ、生徒等への配慮を含め、教育上の行事にふさわしい秩序の確保とともに当該式典の円滑な進行を図るものということができる。

以上の諸事情を踏まえると、本件各職務命令については、上告人らの思想及び良心の自由について間接的な制約となる面はあるものの、職務命令の目的及び内容並びにこれによってもたらされる上記の制約の態様等を総合的に衡量すれば、上記の制約を許容し得る程度の必要性及び合理性が認められる

■宮川光治最高裁判事の反対意見

救いは、宮川最高裁判事の反対意見です。格調が高いものです。

国旗に対する敬礼や国歌を斉唱する行為は、私のその一員であるところの多くの人々にとっては心情から自然に、自発的に行う行為であり、式典における起立斉唱は儀式におけるマナーでもあろう。しかし、そうではない人々が我が国には相当数存在している。それらの人々は、「日の丸」や「君が代」を軍国主義や戦前の天皇制絶対主義のシンボルであるとみなし、平和主義や国民主権とは相容れないと考えている。そうした思いはそれらの人々の心に深く在り、人格的アイデンティティをも形成し、思想及び良心として昇華されている。少数であっても、そうした人々はともすれば忘れがちな歴史的・根源的な問いを社会に投げかけているとみることができる。

(国旗国歌法は)強制の契機を有しないものとして成立したものといえるであろう。しかしながら、本件通達は、校長の職務命令に従わない場合は服務上の責任を問うとして、都立高等学校の教職員に対し、式典において指定された席で国旗に向かって起立し国歌を斉唱することを求めており、その意図するところは、前記の歴史観ないし世界観及び教育上の信念を有する教職員を念頭に置き、その歴史観等に対する否定的評価を背景に、不利益処分をもってその歴史観等に反する行為を強制しようとすることになるとみることができる。本件各職務命令は、こうした本件通達に基づいている。

そして、上告人らの行動が式典において前記歴史観等を積極的に表明する意図をもってなされたものでない限りは、その審査はいわゆる厳格な基準によって本件事案に即して具体的になされるべきであると思われる。本件は、原判決を破棄して差し戻すことを相当とする。

宮川反対意見は、厳格な基準により判断すべきだとして次のように言います。

具体的に、目的・手段・目的と手段の関係をそれぞれ審査することになる。目的は真にやむを得ない利益であるか、手段は必要最小限度の制限せあるか、関係は必要不可欠であるかということをみていくことになる。 … より制限的でない他の選び得る手段が存在するか(受付を担当させる等、会場外における役割を与え、不起立不斉唱行為を回避させることができないか)を検討することになろう。

■上告理由の第二点の憲法26条、23条に基づく教育の自由違反は無視

これについては、法廷意見は、単なる法令違反の主張であるとして適法な上告理由でないとしました。しかし、宮川最高裁判事は、この点については、通達の趣旨目的を的確に把握しており、われわれの主張を受け止めてくれています。

■生徒の思想良心の自由をまもる

法廷意見は、間接的であっても、思想良心の自由の制約を認めたことから、生徒に対して起立斉唱を命じて強制することは許されないことになります。

特に金築誠志最高裁判事の補足意見は

私が、念のために強調しておきたいのは、上告人らは、教職員であって、法令やそれに基づく職務命令に従って学校行事を含む教育活動に従事する義務を負っているという点である。この点で、児童・生徒に対し、不利益処分の制裁をもって起立斉唱行為を強制する場合とは、憲法上の評価において、基本的に異なると考えられる

つまり、児童・生徒に対して起立斉唱行為を強制することは19条違反になることを指摘しています。

■最後に

私としては、間接的であっても思想良心の自由の制約を認めた以上、猿払事件最高裁大法廷判決の審査基準(合理的でやむを得ない制限、目的の正当性、目的と手段の合理的関連性、利益の均衡)が適用されることになる。そうなれば、合理性と必要性という緩やかな基準ではないです。少なく猿払事件基準を適用すれば論理的には、宮川最高裁判事と同様の結論になるはずだと思います。しかし、最高裁多数意見はそうとりませんでした。

その実質的な判断が何によるのか。

第二小法廷の須藤最高裁判事は、あけすけに言っています。「教師が率先垂範すべきだ」と。しかし、それは生徒に事実上、起立斉唱を強制するものではないでしょうかね。

本件上告人らが訴えたかったことは、反「日の丸」でも反「君が代」でも、反「天皇」ではありません。学校において、生徒に対して一律に国歌斉唱時に起立斉唱行為を強制することはおかしいという点なのです。それは個人の歴史観ないし世界観に基づくだけでなく、教師として生徒の思想良心の自由を尊重すべきという信念にほかなりません。

「強制された愛国心や忠誠心は偽物である」と述べたアメリカ合衆国の連邦裁判所判決が、このことを一言で表していると思います。

まだまだ、この点にはこだわっていきたいと思います。

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2011年6月 5日 (日)

菅総理退陣が意味するもの 大連立と原発

■菅総理が辞任で大連立に

この間の政局のドタバタにはうんざりです。
このドタバタの本当の意味は、菅総理を退任させることで大連立に道が開けたということでしょう。

年内中にも大連立が実現するのでしょうね。
そうなれば、小沢派は切り捨てられることになるでしょう。
民主、自民、公明の大連立ですが、民主と自民のイニシア争いの政争がまだ続くことでしょう。
どっちが主導権を握るのでしょうか。

■大連立

大連立により、懸案事項を一挙に解決しようということになるのでしょう。
その場合の最優先事項は財政赤字解決、消費税増税、沖縄米軍基地問題なんでしょうね。

■原発は大連立しようとどうしようもない

とはいえ、大連立しようと福島原発は収束はしない。
昨日は、第一号機の建屋内で4000ミリシーベルトを測定したとニュースでやっていました。

もうどうしようもないですね。
4000ミリシーベルトって、人間が入ったら死んでしまいます。
人間が入れない以上、原子炉を冷温停止なんて不可能でしょう。

このまま1年、2年、放射性物質が漏れ続けるのです。
そして、その影響は、10年、20年後、われわれが今、想像している以上に悲惨な事態を起こすのでしょう。

■悪夢のような未来

これから10年後、20年後、多くの人々が放射線障害で苦しむことでしょう。ガンの発症率が5%とか10%増えているのではないでしょうか。

しかし、裁判でそれを原発の放射線被害であると証明することは無理でしょう。

裁判所は厳格な証明を求めますから、地域でガン患者が10%増えていても、その被害者(原告)が原発の放射性物質による被害と証明することは極めて困難ですからね。他の発ガン性物質だってあるのだから。

今の原爆症認定訴訟では行政は延々と争います。被爆後65年すぎても解決しないのですよ。

10年、20年後、また想定外だったって、政治家や学者は言っていることでしょう。
そして、東電や官僚は、福島で増加したガン患者の損害賠償や労災請求について訴訟で争っていることでしょう。

あの水俣やイタイイタイ病公害闘争のように、原発被害者闘争がおこる可能性は高いと思います。

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国家公務員制度改革 自律的労使関係と給与カット

■国家公務員制度改革関連法案

国家公務員制度改革関連法案と国家公務員の給与カット法案が閣議決定されました。
労働弁護団も意見書を発表しています。

http://roudou-bengodan.org/proposal/detail/post-12.php

■自律的労使関係

労働弁護団が意見書を発表したことあら、内閣官房の国家公務員制度改革推進本部の事務局の方が、法案を持参して、わざわざ、「総評会館」内の労働弁護団事務所まで説明にきてくれました。

国家公務員の法案に、「労使関係」という用語が使われ、「労働協約締結権」を認めるのは、画期的ではあります。
とはいえ、公務員諸氏にとっては、うれしくもないでしょうね。

■給与カット法案と自律的労使関係

自律的労使関係と言っても、人事院を廃止して、給与を労使間で自律的に決定するという建前だけで、結局、今の情勢から言えば、労使で自律的に給与カットを合意しますというための地ならしのようなものですね。

■争議権剥奪の代償措置ってあるのかい?

争議権を否定しながら、給与カット、人事院の廃止ということで、公務員の争議禁止は、また憲法問題が提起されますね。

争議禁止の代償措置として、労働協約締結を認めたということが代償措置になりますかねえ。
まあ、今の最高裁であれば、何でもかんれでも合憲って認めることでしょうね。

国歌起立斉唱命令も合憲だし、原発だって東電の主張を鵜呑みで野放しですからねえ。


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