労働弁護団 HP リニューアル
■日本労働弁護団のホームページはリニューアルをしました。
http://roudou-bengodan.org/
労働弁護団のホットラインや提言がアップされています。
■「有期労働契約研究会の中間取りまとめ」に対する意見
次のとおり、厚生労働省の中間とりまとめに対しての意見書(少し長文になりました)も発表しています。
http://roudou-bengodan.org/proposal/detail/20100430.php
労働弁護団の意見書の特徴は
第1は、入口規制への提言です。
入口規制とは、有期労働契約締結は、正当事由がある場合にのみに限定され、正当事由がない場合いは、無期労働契約とみなされるという規制です(フランスやドイツはこのような規制です。)
中間とりまとめは、入口規制是非を論点として取り上げており、その点では画期的ですが、入口規制については消極姿勢です。しかし、このような規制があって、はじめて法的にも、労働契約の直接・無期の原則が確立することになると思います。
第2は、中間とりまとめの対象となっている有期労働者像を問うている点です。
中間とりまとめは、フルタイムの有期労働者のみを対象としており、パートタイムの有期労働者を検討対象としてないように読めます。
第3は、入口規制が導入されない間は雇い止めについての解雇権濫用法理の規制を法律で定めることを提言しています。
第4は、均等待遇の規制について、使用者に正社員転換制度を設置することを義務づけたり、時間あたりの賃金が正社員と8割未満の格差がある場合は不合理の格差として使用者に合理性の主張立証責任を課すという制度を提案しています。
■入口規制がもたらすもの
入口規制は、日本の労働法制の抜本的変更です。そうなれば正社員制度のあり方も、大きく変わるでしょう。無限定・無定量の仕事をこなし、使用者に大幅に最良が与えられる日本的な「正社員制度」から、、担当する職務、それに対応した労働時間が明確化された正社員制度が増加するように思います。その意味で、正社員が多様化する方向になるのかもしれません。
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