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2010年1月10日 (日)

司法のIT化

■韓国の司法IT化
「ボ2ネタ」で「なかなか進化しない日本の司法のIT」として、韓国での司法のIT化の推進が紹介されています。

http://d.hatena.ne.jp/bo2neta/

http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2010010254128

■弁護士会のIT化
弁護士会の所属弁護士(会員)への連絡・通知を電子メールで行うことや、総会の議案書の送付をHPを活用したりすることを検討したことがあります。二弁には4000名を超える会員がいます。二弁ではニュースなどを電子メールで配信を行っています。Eメール・ニュースに登録した会員は約3分の1程度でしょうか。これらは、あくまで補助的な通信手段です。

正式な総会通知や議案書の送付など正式な連絡手段には使用することができません。弁護士会HPの会員専用HPを通じての総会議案書等を配信することを提案したことがありますが、古手の弁護士さんたちは大反対でした。曰く、「HPなどは見方が分からない」、「紙で印刷して郵送すべきだ」、「HPでは会員の会務離れを促進する」などなど・・・。なんとも保守的です。

実際上も、4000名を超える会員全員の電子メール・アドレスを把握・管理することは難しいという問題があります。総会通知などの正式送付手段にするためには、弁護士会が全会員にアドレスを付与して一括して管理するしかないかもしれません。しかし、そのためにはシステムの費用が莫大にかかるのでしょう(Gメールなどのフリーメールというわけにはいきませんでしょうし・・・)。

■裁判のIT化
弁護士会の自発的なIT化は道通しです。しかし、裁判所がIT化すれば弁護士会も対応せざるをえません。今は、裁判所にファクシミリを用いて準備書面、書証を提出することができます。そうであれば電子メールでpdfによる提出・受付はすぐに実現できそうです。

当事者多数の集団訴訟(被告多数のトンネルじん肺訴訟や建設アスベスト訴訟)では、書証を一式印刷するだけで数百万円のコピー代や郵送代がかかってしまいます。このような大型事件では、弁護団内は、インターネットでのサービス(インターネットディスクとかブリーフケースとか)を使って相手方の書面(書証)も含めて配信する手段を活用しています。メーリングリスト(ML)も大いに活用されています(ただし、私はMLに入りすぎてとても全部を見ることができないという愚かな状態に陥っていますが。)

今でも東京地裁では大量処理が必要な集団訴訟事件については、エクセルのソフトデータでの提出やpdfでの書面提出が行われています。一般事件でも、ルールを決めて早急に導入できるのではないでしょうか。

■司法のIT化推進検討委員会?

日弁連会長選挙も、相も変わらぬ「司法試験合格者は1000名か、2000名か。」という「村」の中の争いよりも、司法(裁判)のIT化推進を争点にしてもらいたいものです。IT化には、安全性や安定性について課題もいろいろあると思います。しかし、IT化の流れ止められません。「司法のIT化推進検討委員会」とかなんとかを立ち上げて弁護士会と裁判所で協議してもらいたいものです。

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2010年1月 2日 (土)

謹賀新年 2010年

2010年となりました。

労働分野の最近4半世紀をふりかえると、1985年以降2006年までの間は、労働法は「雇用の流動化・弾力化」とか、「規制改革」や「労働ビッグバン」とかいう「嵐」が吹き荒れ、労働側は防戦一方でした。

しかし、2007年から潮目が変わりました。

自民党内に雇用・生活調査会が立ち上げられたり、ホワイトカラー・エグゼンプションに対して「残業代ゼロ法案」として批判が高まったり、「名ばかり管理職」、「偽装請負」「格差社会」、「派遣切り」、「年越し派遣村」の設置。そして、2009年9月の民主党・社民党・国民新党連立政権への政権交代です。

今2010年も労働法関係は大きな課題があります。昨年末に派遣法改正について労政審が答申を発表しました。通常国会に法案が上程されます。派遣労働者の保護を促進する法律になることが求められています。

また、厚労省の有期労働契約研究会が夏頃に中間とりまとめをする予定とのこと。有期労働契約こそ、非正規雇用問題の「本丸」です。

今や、日本社会は「格差社会」どころか、「隔差社会」になってしまったようです。社会を内部で分断してしまう「隔壁」を取り払うためには、新たな労働立法が必要です。

労働弁護団名誉会長である山本博弁護士が、昨年の労働弁護団の総会にて、労働弁護団の歴史(総評弁護団時代も含む)を三つに分けて、これからの課題を語られました。

第1期(1950年代から1980年代)は「集団的労働紛争の時代」、第2期(1990年代から現在)は「個別的労働紛争の時代」であった。そして、新しい政権が成立したこれからこそ、第3期は「新しい労働立法の時代」としよう。

2010年が、新しい労働立法、労働法政策の時代の幕開けになりますように。

私も、個々の事件、課題に取り組みながら、大きな課題にもチャレンジできればと思います。

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