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2009年11月23日 (月)

「非正規労働者の権利実現全国会議」結成

■毎日新聞

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091123k0000m040052000c.html

非正規雇用労働者:権利向上で弁護士などが全国会議結成

 非正規雇用労働者の権利実現を進めるため、弁護士や研究者などを中心とした「非正規労働者の権利実現全国会議」(代表幹事・脇田滋龍谷大教授)が22日、東京都内で結成総会を開いた。非正規問題で、学者と実務家、市民がこうした組織を作るのは初めて。

 会議は、労働法制や社会保障、年金制度などの面から研究、議論し提言するなどして非正規の権利実現を目指すために作られた。総会には約70人が参加。脇田教授は「労働の規制緩和の中で、非正規労働者は量的に拡大し、不安定で劣悪な労働条件の中に置かれている。派遣法改正論議のように、ようやく規制強化が可能な状況が生まれてきた。社会の連帯の中でこうした機会を生かしたい」と問題提起をした。

■ディーセントワークとワークシェアリング

西谷敏教授が、非正規も正規労働も、ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい労働)を目指すものだとお話しをされていました。

あと代表の脇田滋教授は、キイになるのは、ワークシェアリングが実現できるのかだと述べておられました。

■ワークシェアリング

座談会の中で、年収800万円の正規労働者がいて、年収200万円の非正規労働者がいる。正規社員の年収を下げて賃金のワークシェアリングが必要ではないか、という発言も飛び出していました。

西谷教授は、問題の設定が必ずしも適切ではないとしつつ、「経済成長が高いときには、賃下げのない、格差是正が実現できるが、現在の経済情勢は労働者にとっては格差是正にとって有利な時期ではない。賃金については、経済情勢を踏まえての利害調整が必須である。」と述べておられました。このあたり、企業の内部留保や株式の配当の利益をどう考えるのか。利害関係人の負担(犠牲)をどう考えるのかという問題とも関連するのでしょう。

■身分としての「非正規」

また、西谷教授は、日本の非正規労働者は、ヨーロッパの非正規とは異なる特質を有していると強調されていました。一言で言えば、非正規が身分になっているというのです。確かに、いったん非正規になると固定されてしまいます。そして、その「身分」は、①低い労働条件、②雇用不安がまとわりついている。

まず、この「身分」を打破しなければならない。先ず優先すべきは、雇用不安の解消であり、次に均等待遇の実現と述べておられました。

■全国会議

労働運動が、非正規の問題について十分な運動を構築できていなかった(例外的には、JMIUのたたかいがありますが)なかで、労働組合ではない、市民や学者、弁護士の会議の活動が注目されます。宇都宮健児弁護士も参加されていました。国会や政府への働きかけが重要になります。

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