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2009年4月 5日 (日)

「弾道ミサイル等」 自衛隊法82条の2

■「ミサイルと人工衛星ロケットとどう違うのか? 考えはじめると夜も眠れない・・・」
自衛隊法には次のように定められています。
第八十二条の二  防衛大臣は、弾道ミサイル等(弾道ミサイルその他その落下により人命又は財産に対する重大な被害が生じると認められる物体であつて航空機以外のものをいう。以下同じ。)が我が国に飛来するおそれがあり、その落下による我が国領域における人命又は財産に対する被害を防止するため必要があると認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の部隊に対し、我が国に向けて現に飛来する弾道ミサイル等を我が国領域又は公海(海洋法に関する国際連合条約に規定する排他的経済水域を含む。)の上空において破壊する措置をとるべき旨を命ずることができる。
これを読むと、「弾道ミサイルその他その落下により人命又は財産に重大な被害が生じると認められる物体」=「弾道ミサイル等」ですから、(落下による被害を防止する必要性があるときには)、人工衛星ロケットでも打ち落とせることができる法律です。
ですから、弾頭ミサイルであろうと、人工衛星、スペースシャトルも、はたまた空飛ぶ円盤であろうと、それこそガメラだって、キングギドラだって自衛隊は打ち落とせるのです。なんて素敵な法律!!!
ロケットのさきっぽに爆弾を積んでいると、弾頭ミサイルですし、さきっぽに人工衛星を積んでると人工衛星、有人宇宙船を積んでいると有人宇宙ロケットです。
■国際関係とわが国の対応の二段階を区別する
核兵器を保有している北朝鮮が、人工衛星といっても、その運搬手段のロケットを開発することは、兵器開発にほかなりません。国連安保理の何んらかの決議に反していることでしょう。核査察を拒否しながらのロケット開発は、核兵器開発の一貫にほかなりません。核兵器を放棄しないで、人工衛星開発だという弁明は通用しません。
他方で、これに対して、日本がどう対応すべきかは、別に考えるべきです。日本は大人の対応をすべきなのでしょう。軍事的なお祭り騒ぎ的対応は愚の骨頂です。
北朝鮮の発射を監視し、事故があったときに、わが国の被害を最小限に抑える対応をしながら、軽々しい軍事的対処を前面に出すことは控えるべきだったでしょう。冷静な対応をすべきでした。被害を最小限に抑える対応は、PAC3による「弾道ミサイル等」の打ち落としではないはずです。

仮に日本国内に落下してきたとしても、爆弾を積んでいない以上、放っておくの被害を最小限に抑える方策じゃないでしょうかねえ。PAC3で爆発させれば、より広い範囲にバラバラになった「弾道ミサイル等」と「PAC3」の破片が飛び散って、被害が広がるように思います。素人はそう思うし、政府がそのような冷静な対応をして、弾頭ミサイル等を完璧な監視のもとに置いているという安心感を国民に与えるべきだったのです。

■北朝鮮 V.S 日本政府・自衛隊
以上のブログを書いていたら、昨日5日から今日6日にかけて、わが国で大騒ぎがありました。昨日は、自衛隊と日本政府が発射について誤報を流してしまいました。
う~ん。この宣伝戦は北朝鮮の圧勝と言わざるを得ないです。
北朝鮮は弾頭ミサイル等の発射能力があることを世界に示した。これは、まあ当たり前で、相手のコントロールの範囲内で、他国はどうしようもない。
ところが、日本政府・自衛隊の誤報は、それ以上の得点を北朝鮮に与えてしまいました。つまり、日本の危機管理能力と軍事的な無能さを世界に大宣伝してしまったのです。

これほど大騒ぎして、しかも、わが国の「国益」を害した例が、戦後あったでしょうか?

極めて遺憾ながら、政治宣伝・情報宣伝戦では北朝鮮の圧勝です。そのように相手に「勝ち」をプレゼントしたのが、わが日本政府だとは情けないかぎりです。

■アメリカの大人の対応

米軍が、「発射後、太平洋に落下した模様。失敗である。わが国の脅威にあたらない。」という短いコメントを出しました。

やはり、こういう大人の対応を、日本政府にはしてほしい。北朝鮮とわが国では「国力」が違うのですから、「弾頭ミサイル等」で大騒ぎするのは、相手を喜ばせるだけです。

しかし、「弾頭ミサイル【等】」って、日本政府は、いつも姑息な言葉でごまかすねえ・・・。

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