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2009年4月25日 (土)

「今こそ声をあげよう!教育を子どもたちのために」4.25集会(1) 本田由紀教授コメント

■教育の自由に関する集会です

ノーベル物理学賞の益川敏英さんをよんでの集会でした。九段会館で1400名を超える参加者で盛会でした。「靖国神社が近いので右翼が妨害にくるかもしれない。日の丸・君が代訴訟の弁護団も参加してくれ」と言われて、大雨のなか、スーツを着てバッジをつけて出かけました。全くの杞憂でした。

集会チラシ

http://homepage3.nifty.com/yobousoshou/4_25chirashi.pdf

藤田英典さん、本田由紀さん、木附千晶さんらのパネルディスカッションが面白かったです。

■本田由紀教授の「家族・教育・仕事の循環」論

先ず、ご存じの本田由紀教授(東京大学大学院・教育社会学)のコメントがに、るほどと思いました。

本田教授曰く、「家族→教育→仕事」の循環が日本はうまくいっていた。この循環のなかで、右肩上がりの希望と安定を享受してきた。

家族は子どもに良い教育(良い学校)を与え、学校を卒業して、企業に新卒一括採用されて、企業内では長期雇用慣行・年功序列賃金。そして、労働者は、家族をつくり、子どもに教育を与え、子どもは学校で学び、学卒一括採用で企業に就職して、また結婚していく、という好循環だったわけです。

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この循環は、高度経済成長時代、安定成長時代を通じて、イメージとして通用してきた。しかし、この循環が過熱をはじめた。それぞれが自己目的化しはじめた。

そして、家族は母親、教育(学校)は子ども、仕事は父親ということで、父母子が分断されはじめた。

この循環が、1990年代に大きく壊された。それは仕事の世界が崩壊しはじめた。長期雇用慣行や、年功序列賃金が壊されて、非正規労働者が増大していく、正社員も能力主義でスリム化していく。この循環が壊れてしまった。

仕事から、家族に持ち帰る所得は、非正社員は少なくなり、家族は困窮化し、教育に投資できなくなる。教育は教育で、もはや新規学卒一括採用で正社員になるというルートはなくなり、非正社員になっていく。

一部のエリート層は、果実(パイ)を多くとるが、果実の争奪戦が繰り広げられ、分断と格差化が広がるばかり。

■「適応と抵抗」

本田教授は、都立高校の職業学校の生徒が、職業的専門的教育を受けることで、意欲や能力を大きく伸ばしていることが調査により明らかになったと言います(近く、調査結果を出版されるようです)。

学校は、今の子どもたちに、労働をするための「武装」を与えるべきだと言います。基本的な職業的スキルを教えることだけでなく、企業の働かせ方(搾取と収奪)から、自分をまもる抵抗の術も教えるべきというのです。

今や長時間残業や有給取得でもできない。理不尽な働き方に対して、ノートいえる抵抗の術も教えなければならない。

■「しようがない」「キャラをたてる」

子どもの権利のためのNGO(DCI日本支部)の木附千晶氏は、今の子どもたちや若者たちは、「抗議や要求をしない」と指摘します。何か問題があっても「しょうがないじゃん」と言って、スルーするといいます。

そして、その代わりに、「キャラをたてる」そうです。キャラクターを作るとは「仮面をつける」ことであり、それによって社会に過剰に適応しようとしています。そこには、人間(他人)に信頼をおけず、仮面をかぶり、過剰に適応し、空気を読みながら生きていく姿が見えます。それは人間関係が奪われた世界だと言います。

藤田英典先生の話は、データに基づき、教育論に的を絞った、シャープで、大変興味深いものでした。それはまた、次のブログでご紹介します。

今日の4.25集会は参加してとても充実感がありました。

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