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2008年12月 8日 (月)

加藤周一氏 去る

加藤周一氏が亡くなりました。

高校生のときに、「雑種文化」という評論を読んで魅了されました。その後、ずっと加藤周一氏の著作を読んできました。

また、NHKの「日本 その心とかたち」という番組で、加藤氏が源氏物語絵巻の背景を取り出し、抽象絵画(モンドリアン)との共通性を指摘したのをみたときに感動しました。スタジオジブリからDVDが出ています。

10年ほど前に、NHKで憲法記念日の討論会で、憲法擁護論を改憲論者と討論したときの、冷静で論理的な討論を聞いて感銘を受けたことを覚えています。情緒論を交えないで、論理的で明晰な憲法擁護論を聞きました(相手は元警察官僚の佐々淳行氏だったと思います。)。これほどまでに明晰な護憲論を口頭で述べた人をその後も見たことはありません(あのNHKの討論会を録画していなかったことを残念に思います)。

戦後の「進歩的知識人」の「巨人」が去ってしまった・・・。

寂しさを感じます。

東京大空襲、広島の原爆の悲惨な被害を見て、日本を深く理解しつつ、普遍的な思索を広げた加藤周一氏。このような「知の巨人」は、日本ではもはや出てこないでしょうね。

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