労働審判と個別労働事件数が急増
■裁判所の労働審判を含めた個別労働事件数の増加
最高裁が個別労働紛争事件数の推移について、労働審判を含めた速報を発表しています(2008年6月30日)。これによると次のとおり、裁判所の労働審判を含めた個別労働事件数が4000件を超えました。
■掘り起こし効果
労働審判が施行され、減少気味であった事件数が3000件から4000件に急増しています。労働審判について、仮処分や本訴が労働審判に移行しているだけだとの指摘もあったようですが、この統計数値から見れば、労働審判の掘り起こし効果は明確になりました。使いやすい司法制度を導入すれば、司法も利用されるということが証明されたと思います。
(件数) | |||||
年 度 | H15 | H16 | H17 | H18 | H19 |
本 訴 | 2433 | 2446 | 2317 | 2006 | 2150 |
仮処分 | 704 | 627 | 626 | 424 | 377 |
労働審判 | 0 | 0 | 0 | 1163 | 1563 |
合 計 | 3137 | 3073 | 2943 | 3593 | 4090 |
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