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2008年3月20日 (木)

新・労働三法

■新・労働三法
 労働三法というと、労働基準法、労働組合法、労働関係調整法でした。しかし、労働争議が激減するなかで、労働関係調整法はポピュラーな法律ではなくなりました。
 そのような中、2007年の臨時国会で、労働契約法が成立しました。その結果、代表的な労働法というと、労働契約法、労働基準法、労組法となり、今後はこれらが「新・労働三法」ということになるのでしょう。

 ちなみに、「六法」では、労働法編の最初に労働基準法を置くもの(例えば、有斐閣の『小六法』)と、労働組合法を最初に置くもの(例えば、三省堂の『模範六法』)の2種類ある。今後は、おそらく、労働契約法が最初に置かれることになるんでしょうね。

■民法と労働契約法

 ご承知のとおり、「雇用」については、民法623条以下の条文が適用される。民法627条1項では、期間の定めのない雇用について、「いつでも解約の申入れ」ができると定められている(解雇自由の原則)。労働法は、この民法の規定をいかに修正するかを課題にしてきた法分野であった。
 解雇については、裁判所は解雇権濫用法理で修正してきた。また、2003年には、労働基準法に「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」は無効である制定された(労基法18条の2)。そして今回、この規定は労働契約法16条に移されることになった。

■労働契約法は「簡易版」

 労働契約に関する民事ルールを明確化することを目指して、2年間にわたり労働政策審議会の下で、研究会や分科会にて労働契約法が討議されてきた。2007年にできあがった労働契約法は、労使の妥協、政治的妥協の末、わずか19条の「小型」の法律になった(本年3月1日施行)。労働契約法としては、とても「フル・ヴァージョン」とは言い難い。機能限定の「簡易版」と言うべきものであろう。これが今後数年を掛けて、バージョンアップされることを期待したい。

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