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2008年3月 2日 (日)

首都圏建設アスベスト訴訟

■首都圏建設アスベスト訴訟

3月2日、東京の星陵会館で、首都圏建設アスベスト訴訟統一弁護団結成総会を開催しました。東京、埼玉、千葉、神奈川の原告205名 が原告となっています。東京地裁は5月16日提訴で準備を進めています。

弁護団で検討しはじめてから、1年です。弁護団と東京土建をはじめとした建設労働者の労働組合と準備をすすめてきました。いよいよ満を持して提訴の日取りを決め、首都圏の統一弁護団が結成されました。東京、千葉、埼玉、そして神奈川の原告団は既に結成総会を開催していましたが、首都圏の統一弁護団が今日、結成されたのです。

原告団結成総会に先立ち、シンポジウムが行われ、宮本憲一教授(大阪市立大学名誉教授)、海老原勇医師、泉南石綿国賠訴訟弁護団副団長村松弁護士、首都圏建設アスベスト訴訟弁護団幹事長山下弁護士が参加しました。コーディネーターは永山利和教授(日大教授、建設政策研究所長)が参加して、国の責任について論じました。日本の石綿対策の遅れが明らかになります。

■建築物解体のピークはこれから

原告団と弁護団、建設関係の労働組合は、国と企業に対するたたかいの火ぶたを斬りました。じん肺訴訟、公害訴訟、薬害訴訟のたたかいを踏まえてのたたかいです。

建設アスベストは、建設労働者だけの問題ではありません。1000万トン輸入されたアスベストの9割は建材に使用されています。建築物の寿命は30年として、2020年に解体作業のピークを迎えます。解体作業に従事する労働者だけでなく、解体による石綿曝露が付近住民、そして廃棄地域住民に広く拡大します。

現在でも、解体作業で石綿対策をすると多額の費用がかかるとして、アスベスト対策は無視して、解体が行われています。自治体も政府も監督を放置しています。

建設作業労働者の被害ではなく、全ての住民に危険をばらまくことがこれから始まります。宮本憲一教授は、複合型ストック公害と指摘されました。水俣病公害対策の失敗をまた繰り返すことになると警鐘を鳴らしています。

■被害にはじまり被害に終わる

公害事件、薬害事件、労災事件。すべては被害の深刻さが出発点であり、同時に訴訟、そして政治による解決は、被害を見据えてのこそ全面解決がはかることができる。これが原点です。統一訴訟弁護団団長の小野寺利孝弁護士は、たたかいの原則は「被害に始まり、被害に終わる」という格言であり、この被害を裁判所、政治家、そして、国民にいかに訴えるかが重要であり、そのためには、原告と家族こそが戦いの主人公であると挨拶されました。

今日、遺族原告の奥さんが、建設労働者の旦那さんの闘病を切々と訴えられました。夫の苦しみは無駄にしたくないとの訴えは胸にせまるものがありました。

■明日からの大きなたたかい

明日は、企業への要請と厚労省をはじめとした行政に対する要請行動の予定です。弁護士として、大きな新しいたたかいに参加する記念すべき一日です。 下記は今日のシンポジウムの写真です。

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