読書日記「サウスバウンド」 奥田英朗著
昨日の帰りと,今日の新宿までの往復で,上下巻を読みました。結構,吹き出しそうになって,楽しめました。
■小説はオモロイ
父は,内ゲバをやっていた元過激派。その父は,小学生の息子から見たら,ヒモのようないい加減な父親。あらすじは,サヨクをやめて,アナーキストになり,元活動家の女のヒモとなった元過激派のフリーライターが食いつめて,琉球王国に征服された八重山に渡って,環境派になって,開発業者とたたかうというお話し(サヨクからエコって,この20年のはやり)
作者の奥田英朗は1959年生まれ。学生運動は知らない世代だから,左翼や過激派の描写は結構,いい加減かも。
でも,元活動家の女のヒモになっている44歳のオッサン元過激派を父とする小学生の視点というの設定は,けっこう面白い。
■映画は?
インターネットで,映画の予告編を見たけど,小説から受けた雰囲気と随分違った感じです。父親役の豊川悦司さんが全然,琉球出身にも見えず,元サヨクの過激派/活動家らしくもない(ミス・キャスト。40歳過ぎのオジサンが鮮やかなオレンジのシャツなど着るかよ!)。鼻濁音で舌っ足らずのアジ演説なども聞いたことがない。
元活動家の母を演じる天海祐希さんもミスキャスト。若すぎる。美人で背が高いから,絶対に活動家にはならないタイプ。この役柄は,田中裕子さんでしょう。
今度,映画を観てはきます。
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