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2007年10月16日 (火)

民主党の労働契約法案を読む(2)-パワハラ防止規定

■パワハラによる自殺-労災認定

東京地裁民事第36部の渡辺弘裁判長の判決です。毎日新聞(http://mainichi.jp/select/jiken/archive/news/2007/10/16/20071016ddm001040084000c.html)が次のように報道しています。

自殺:原因は上司の暴言 「パワハラで労災」初認定--東京地裁

◇「居るだけでみんなが迷惑」「給料泥棒」
製薬会社「日研化学」(現興和創薬、本社・東京)の男性社員(当時35歳)が自殺したのは上司の暴言が原因だとして、妻が国に労災認定を求めた訴訟で、東京地裁は15日、請求を認め、静岡労働基準監督署の労災不認定処分を取り消した。渡辺弘裁判長は「上司の言葉が過重なストレスとなってうつ病になり、自殺した」と判断した。原告代理人によると、パワーハラスメント(地位を利用した嫌がらせ)を原因とした自殺を労災と認めた司法判断は初めて。

■民主党の労働契約法案

民主党の労働契約法案には,パワハラを,法的に使用者の配慮義務に位置づける画期的な定めがあります。

(労働者への就業環境への配慮)
第15条 使用者は,労働者が,当該労働者の就業環境が害される言動を職場において受けることのないように配慮しなければならない。

パワハラなどで就業環境が害されないように配慮する義務を使用者に課したということになります。

性的な言動による就業環境の侵害は,雇用機会均等法11条のセクハラ規定が使用者に必要な措置をとるよう義務づけています。

第11条  事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

しかし,企業の人事管理も,人間関係の配慮など,学校的な配慮(余計なお世話)が求められるようになります。切れる,一線をこえる人間が増えているのでしょうかね。

競争・効率優先の企業社会=現代社会=ストレス社会の帰結なんでしょうね。

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 全国の市民の皆様、山本至弁護士に対する支援をお願いします。私は前の記事(※1)を書いたときに勘違いをしていました。山本弁護士は最初の証拠隠滅事件で勾留されたまま、今回、脅迫容疑で逮捕されたのだと思っていました。ところが、山本弁護士はいったん、保釈で身柄を解放されていたんですね。つまり、検察は、山本至弁護士が自分公判(裁判)に向け、弁護団とともに準備を積み重ね、10月11日に第1回公判が開かれる、その2日前に逮捕され、身柄を拘束されたのです。本人が身柄を拘束されたことにより、公判段階での弁護活動が非... [続きを読む]

受信: 2007年10月16日 (火) 20時10分

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