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2007年6月21日 (木)

【結果】東京地裁民事11部 君が代強制解雇事件 2007年6月20日判決

残念ながら,極めてひどい内容の判決でした。想定されていた中で最悪の判決です。

東京地裁民事第11部(佐村浩之裁判長)は,ピアノ最高裁判決の多数意見を無批判になぞっています。また,都教委の通達が「不当な支配」に該当するか否かについて,都教委は必要な場合には具体的な命令も出来るとして,最高裁旭川学力テスト判決の「大綱的基準」は都教委の通達指導には妥当しないと言い切りました。
そして,10.23通達は,学校での指揮命令系統を確立するために必要であったと判示しています。

少数者の思想・良心の自由の保障という観点は全く欠落しています。司法の責務を放棄した判決です。原告ら教職員に対する敵意さえ感じられる判決文の内容になっています。

取り急ぎ判決要旨と判決文をアップしておきます。コメントは後日にします。

「kimigayokaikohanketuyoushi.pdf」をダウンロード

「kimigayokaikohanketu.pdf」をダウンロード

原告団・弁護団声明

「kimigayokaikoseimei.pdf」をダウンロード

なお,原告団と弁護団が6月21日に,都教委に申し入れた文書は次のとおりです。

                              申し入れ書
東京都教育委員会
    委員長  木村  孟 殿
  教育長  中村 正彦 殿
 昨日6月20日の東京地裁民事第11部(佐村浩之裁判長)の判決は,憲法に反するばかりか,従来の判例から見ても極めて不当な判決である。原告らは控訴をして,この誤った不当判決を是正することを決定した。
 しかし,この不当な判決でさえ,都教委の措置を手放しで認めているものではない。すなわち,「本件通達及び本件実施指針の定めは,都立高校の卒業式等の式典の実施に関する裁量を相当に制約するものであり,また,式典の画一化を招くおそれや,教育現場の自主的な創意工夫の余地を減少させるなどの批判の余地を免れないものではある」と指摘(64頁)しつつ,「その政策的な意味での賛否について議論の余地があるのは別として,法的には,許容される目的に基づき,これを実現するために必要かつ合理的な関与・介入の範囲にとどまる」としたのである(65頁)。
 また,再雇用職員の制度は,「定年後の勤務保障の意味合いも含まれていることがうかがわれるところ,ただ一度の短時間の不作為にすぎない本件不起立行為によって,その後の勤務の機会を奪われる事態に至ることは,社会通念に照らしていささか過酷であると見る余地もあり,被告代表者が記者会見において,教職員の義務違反に対し,『何もいきなりクビにするわけじゃないけれども』と語っているのも,一度の非違行為により職を失うことに対する違和感を裏付けるものとみることができる」と判断している(69頁)。ただ,「本件合格取消しに至った都教委の裁量判断が社会通念に照らして著しく不合理であるとまではいうことはできない」として,行政裁量を盾にして,不当だが違法ではないとしたのである。
 以上のとおり,この東京地裁民事11部判決でさえ,都教委の政策については議論の余地があるとして批判しているのである。
 原告団は,都教委に対して,昨年9月21日の東京地裁民事36部判決(難波孝一裁判長)を踏まえ,また,昨日の判決の指摘も踏まえて,自らの政策を是正し,10.23通達及び原告らに対する合格取消を撤回することを強く求めるものである。
                                2007年6月21日
                                              君が代強制解雇原告団・弁護団

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