<教育に自由を!2月10日 市民集会> 鈴木邦男氏と小森陽一氏の対談
■東京都 日の丸・君が代・愛国心の強制
東京都では,日の丸・君が代の強制,愛国心の強制が強まっています。その手法は,「教育委員会が決めたことだから」,「学習指導要領に決まっていることだから」,「校長が決定したことだから」という紋切り型,命令と統制による押しつけです。
命令と統制の正に官僚主義の権化です。こんな権威主義や管理主義の教育からは,創造性ゆたかな子どもは育たないでしょうね。上役や権力者の顔色を見ながらビクビク,オドオドする人間しか出てきません。(で,裏に回れば弱い者虐めをする小日本人たち)。
これでは日本の未来がつぶされます。自殺行為ではないでしょうか。未来を切り開く若い芽を自分でつぶすようなものに思えます。
■鈴木邦男さん 小森陽一さんの対談
市民集会のメインは,新ウヨクの鈴木邦男さんと,旧サヨクの小森陽一さんの対談です。教職員の方の中には,新ウヨクを集会に呼ぶのは何事か,と反対した方もいらっしゃたようです。しかし,対談の内容は非常に面白かった。
【印象に残った鈴木邦男氏の話】
私は右翼のプロだが,今は異端者,裏切り者と言われています。
同じ右翼仲間同士の中は,99%と意見が一致していても,1%の違いでもあれば,許されない。裏切り者などと言われたりします。
ところが,仲間同士でない人と話すと,許容度が広い。ぜんぜん違うと思っていたのに,一つでも二つでも意見が一致すると,「オー」と言って一致するのがうれしくなる。
サヨクとかウヨクとかは大した違いではない。日本には,「話し合える人」と「話し合えない人」の2種類しかいない。
そのとおり。この点は右も左も一緒ですね。
■盛りだくさん人の発言がうまくまとまった集会
都立高校の元校長の渡部謙一さん,埼玉大学教授で元国立市教育委員の安藤聡彦さん,少年法改悪に反対する家裁の調査官の方,都立校の保護者の方々,都立高校生などの発言がありました。どれも実態に迫る素晴らしい発言でした。フォークシンガー岡史明さんの熱唱もありました。なぜか,熱唱の後に,関連裁判の報告を私がしました。
(何だか文化的香りが高い発言者と歌の後で,弁護士が一人浮いていました。「この裁判を一言で言うと,『それでもボクは立てません』ということです。」とジョークを言ったのですが,受けませんでした…。)
■裁判の状況
○予防訴訟の東京高裁の審理期日はまだ入っていません。新教基法の下での起立斉唱義務の存否が争われることになります。
○解雇裁判は昨年12月27日に結審しましたが,判決言渡期日は未定です。今春以降に判決でしょう。
○戒告処分取消訴訟の提訴
2007年2月9日,教職員らは戒告処分取消訴訟を提訴しました。東京地裁民事第19部(中西裁判長)に係属しました。
この民事第19部は,労働部であり,関連訴訟の再発防止研修損害賠償請求事件,再雇用職員不採用損害賠償請求事件が係属しています。
2003年10月23日の都教委通達から始まった都立高校での国歌,国旗の強制。2004年3月の卒業式等に起立し斉唱しなかった教職員172名が戒告処分を受けました。人事委員会での審理が勧められていましたが,教育長(当時)である横山洋一氏の証人申請を都人事委員会が却下しました。これでは東京都人事委員会では,到底,公正な審理も判断も期待できません。そこで行政訴訟を提訴したものです。
| 固定リンク
「憲法」カテゴリの記事
- 憲法記念日前の「憲法世論調査」の分析-自衛隊憲法明記に3分2が賛成(2018.04.29)
- 驚愕の幹部自衛官ー統合幕僚監部の三佐が国会議員に「国民の敵だ」と罵倒(2018.04.18)
- 自民党「改憲案 9条の2」を解釈する(2018.03.26)
- ヘイト本と出版の自由-出版労連シンポジウム(2016.08.06)
- 野党「安保法案をあらゆる手段をもって成立を阻止する」-「民主主義の本質と価値」(2015.09.14)
コメント