マルキスト 柳澤伯夫・厚労大臣
K.マルクス と 柳澤厚労大臣の「労働時間の売買」発言
■工場労働者の労働力(労働時間)の売買
毎日新聞 2007年2月20日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/kokkai/news/20070220ddm005010027000c.html
国会:柳沢厚労相が、また失言
柳沢伯夫厚生労働相は、15日の参院厚生労働委員会で、工場労働を「労働時間だけが売り物です、というようなところ」などと表現していたが、19日の衆院予算委員会で、議事録からの削除を求める考えを表明した。これに関連し、共産党の市田忠義書記局長は「厚労相の国語力の問題ではなく、人間観が問われている。単なる失言ではない」と批判した。
■カール・マルクス 曰く
「労働力の所有者がつねに一定の時間を限ってのみ労働力を売るということを必要とする」(資本論第1巻・大月書店「マル・エン全集」23a巻220頁)
「労働者が売るものは,彼の労働そのものではなく彼の労働力であって,彼は労働力の一時的な処分権を資本家にゆずりわたすのである。だからこそ,……ある国々の法律では,労働力を売ることを許される最長時間が定められているのである。もし労働力をいくらでも長期間にわったって売ることが許されるとしたら,たちどころに奴隷制が復活してしまうであろう」(「賃金,価格,利潤」マルクス著 土屋保男訳・大月書店国民文庫52頁)
マルクスは,「労働者が売るものは『労働力』(労働能力)であり,資本家の指揮の下で働く『労働時間』を売る」ことを前提としています。この点は労働者が資本家に搾取されるというマルクスの搾取理論の【大前提】です(これを否定するとマルクスの剰余価値論は成り立たない。)。
■柳澤大臣の人気回復策
この前提部分について,柳沢伯夫厚労大臣はマルクスとまったく同じことを言ったのです。柳沢大臣は国会議事録から削除などしないで,「マルクスだって同じこと言っている」と反論すればヨカッタのにね。
そして,マルクスと同じように,「だから,労働時間を規制しなければ,奴隷制が復活することになるのだ!」って,法律による労働時間の規制強化が必要だと唱えれば,人気も少しは回復したかも…(そんな わけないか)。
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投稿: Eagles | 2007年9月20日 (木) 23時14分